「チクタ」は島根では珍しい古道具専門店。レトロでアンティークな世界に浸りたい方におすすめ。
人によって使われ続けることで、独特の風合いや色合いをまとっていく古道具。
新品にはない温かさや味わいを感じられると、近年注目を集めています。
そんな古道具を扱うお店は出雲にも。今回紹介するのは、古道具「チクタ」です。
出雲の住宅地で温かな存在感を放つ古道具「チクタ」
倉庫の外に並べられた古道具の数々。多くの人が「このお店は?」と立ち止まってしまう魅力的な外観。
建物全体が独特で暖かい雰囲気を醸し出しているのが、今回紹介する古道具「チクタ(TIKUTA)」です。
古道具「チクタ」とは
「チクタ」は2013年9月26日に開店した島根でも珍しい古道具専門店。
開店してから丸7年が経ち、お店の歴史は8年目に突入しています。
古道具を扱うお店は、玉造の「伊野屋」や米子の「モノクローム」など他にもあるとのこと。ですが、大型の古家具を扱うのは山陰でもこの「チクタ」だけ。古道具を愛する方が島根や山陰各地から集まってきます。
ちなみに「チクタ」の店舗となっているこの建物。もともと畳屋の倉庫だった建物をそのまま「チクタ」の店舗として利用しているそうです。天井の梁や壁のトタンはむき出し。
ですが、その倉庫の雰囲気が、古道具を扱う「チクタ」のイメージにうまくマッチしています。
「チクタ」店主高田浩一さんの経歴
魅力的な古道具があふれているチクタ。
店主は高田浩一さんです。
徳島県でホテルマンをしていた高田さん。そこで足しげく通うことになるお店に出会います。それが古物・骨董品買取店「こゆめや」。
「こゆめや」とは、徳島県徳島市にある古道具専門店。「こゆめや」のモットーは、「古いものを活かす。古いものと暮らす。」。魅力的な古道具を買取販売している人気の高いお店です。
「こゆめや」の世界観に魅了されていく高田さん。そしてホテルマンを辞め、「こゆめや」で古物の扱い方を学んでいきます。
古道具を生まれ変わらせる技法、ガラスをカットする技法などを習得したのち、生まれ故郷である島根に帰郷。
そして、出雲市で「こゆめや」の姉妹店として「チクタ」をオープンさせるのです。
「チクタ」に入ったとたん古道具の世界に引き込まれる
「チクタ」に入ったとたん、広がる古道具の世界。
所狭しと置かれた年月を感じさせる古道具の1つ1つが、「チクタ」の世界観を作り上げています。
店主高田さんがより魅力的に作りかえている古道具たち
「チクタ」に置かれている古道具は、買い取ってきたものばかりではありません。店主の高田さん自身が古いものを組み合わせ作りあげたものも多くあります。
上の写真の照明もそのうちの1つ。ランプシェードは陶器。あしの部分はテーブルの脚。ランプを支える土台部分は漆を研ぎ落とした漆器。高田さんはこれらの素材をうまく組み合わせることで、雰囲気のある照明を作りあげます。
それぞれ別の場所にあったであろうアイテムを使って作られている、この照明。にも関わらず、これだけ雰囲気のある照明になっているのは高田さんの素晴らしいセンスによるものとしか言いようがありません。
この照明のランプシェードも元々は漆器。使われなくなった漆器を研ぐことで漆を取り除き、照明の傘にしているのだとか。研ぎ取り除いた際にできた傷が、新品では到底出すことができない味わいを作り出しています。
小さな頃の実家を思い出すレトロな食器の数々
「こんなコップ、昔の家にあったなぁ」と、ノスタルジックな気分に浸らせてくれるのも「チクタ」の醍醐味。おばあちゃん家に行けばまだありそうなコップたちは、揃えて飾っておくだけで思わず「かわいい」と言いたくなる魅力があります。
「チクタ」に置かれている陶器たち。
古くは江戸時代末期から1970年代のものまでさまざま。
熱燗を注げば芳醇な日本酒の香りがしてきそうな徳利は、日本酒好きには欠かせません。大きなお猪口で飲めばすぐに心地よく酔うことができそうです。
部屋の主役に適した存在感のある古道具たち
「この時計の前に立てば、思わず大きな古時計の歌を口ずさんでしまう」そんな誘惑にかられる存在感のある古時計。
もちろん、チクタクチクタクと正確に時を刻み続けています。部屋の主役にしたいと考える人も多いのでは。
誰もがみんな見たことがある給食の汁を入れる食缶を発見。
自宅のインテリアにするもよし、実際に汁を入れるのもよし。置いてあるだけでかなりの存在感を放つ古道具です。
「チクタ」へのアクセス・営業時間の注意点
「チクタ」は、出雲市塩冶町の住宅街の中にあります。斜め向かいには、ひまわり第2保育園。その近くに塩冶幼稚園も。
駐車場も完備。店舗の横に数台停められるスペースがあります。
定休日は水曜日です。
注意点は営業時間。13~19時が営業時間であるため、午前中は開いていません。午後に来店しましょう。
詳しくは公式ブログをご確認ください。