大遷宮が完了した出雲大社を1時間で観光する参拝ルートをご紹介
出雲大社を1時間で参拝するコース
出雲大社を一時間で周るには、人のいない時間を選ぶのがコツです。
今回は早朝だったためかとても空いており、ゆったりと参拝することができました。
昼間は混んでいてなかなか順番まわってこないこともあるそうなので、早起きできる方は早めに行かれたようがよいかと思います。開門は6時です。
出雲大社には久しぶりの訪問です。平成の大遷宮が完了した出雲大社がどんな景観になっているかを少しご紹介してみようと思います。
大鳥居から参拝開始
駐車場から少し歩いて、大鳥居から参拝開始します。
ここから参拝をはじめられる方が多いのですが、第一の鳥居はちょっと離れたところにあります。
どれくらい遠いかというと、ここから撮った写真をご覧ください。
歩いていくのは少し距離があるかもしれませんね。
穢社(はらえのやしろ)でけがれを落としていただく
少し歩いて、まずたどり着いたのが、こちらの穢社(はらえのやしろ)です。
こちらに祀られている神様は、私達が知らぬ間に犯した心身の罪汚を祓(はら)清めて清々(すがすが)しい神の御心を戴けるようにしてくださる、と説明がありました。
有り難くけがれが落としていただくために2礼4拍手1礼でお参りさせていただきました。
出雲大社では4拍手するのは諸説ありますが、神様に対し限りない拍手をもってお讃えする作法ということみたいですね。祭事のときは8拍手になるみたいです。
杵那築森(きみつきのもり)で商売繁盛を願う
けがれを落としてもらい、すがすがしくなったところで、本殿に向かって参道を進みます。
途中で松の根の保護のため、まっすぐは行けず、左右の参道を進むようになってます。
今回は向かって右側を進むと、さらに右側に気になるものを見つけたので、行ってみました。
それがこの杵那築森(きみつきのもり)です。
ここだけ社はないのですが、国造りをされた大國主大神のお住まいをたくさんの尊い神々が集まって築いた、その集(つど)いの故地との説明がありました。
また高大なお住まいの神殿造営に際して、土地・木組みを突き固めるための要具である「杵」を埋納したところでもあるようです。
参拝する方は参道から本殿にまっすぐ急がれる方が多くて、見落とされがちなのですが、国造りにひっかけて、特に商売始められる方にはご利益あるそうなので、ぜひ寄っていかれることをお勧めいたします。
(冒頭の案内図の写真には載っているのですが、この杵那築森の案内が載っていない案内板も多いのでご注意ください)
ムスビのご神像のでかさに驚く
先に進むと、いよいよ本殿のある境内が近づいてきました。その前に、みたかったムスビのご神像がありました。
思っていた以上にリアルで、大きさも迫力満点、まるで神話の世界にタイムスリップしたかのような気分になりました。
大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)とムスビの間に距離もあるので、写真一枚に納めるポイントをみつけるのは大変です。
みる角度によってまた違う印象も出できますので、ゆっくりと周回して見学されるのがおすすめです。
拝殿でしめ縄を勘違い
ようやく本殿のある境内に入ります。
門をくぐって、目の前にある拝殿をまずお参りさせていただきました。
こちらにしめ縄があったので、「あっこれが有名なしめ縄か、こんな大きさだったっけ」と思ってしまったのですが、大しめ縄は別のところ(神楽殿)にあったのですね。久しぶりに訪れたので、勘違いしてしまいました。それでも立派なしめ縄です。
いよいよ本段を参拝、本殿のビューポイントは?
いよいよ本殿の参拝です。拝殿の脇を通って参拝箇所に向かいます。
出雲大社の本殿はご覧のように残念ながら先端しか見えないのですね。
お参りする箇所からも本殿の建物は全くみえませんでした。そこで探した本殿がよくみえるビューポイントを2つほど紹介します。
まずは拝殿の左側からの写真です。さっきの写真よりはばっちり本殿が視界に入ります。
もう一つビューポイントは斜め後ろから。前からはガードの固い本殿も、後ろからは甘いようですね。
大国主大神様と向かい合わせになってのお参りを忘れずに
本殿の外周をまわると、本道の横(すなわち正面から向かって左側のところ)に、小さなお参りスポットがありました。
なぜここでお参りする所があるかというと、実は大国主大神様は本殿の中で、横(西)を向いて鎮座されているということです。つまりここからお参りすると、大国主大神様と向かい合わせで参拝できるという訳です。納得して、改めてお参りさせていただきました。
素鵞社(そがのやしろ)は最大のパワースポット!!
さて、本殿の一番奥の後ろにあるのが、大国主大神様のお父上、素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀った素鵞社(そがのやしろ)にやってきました。
お父様は後ろから見守っているのですね。
ここは最大のパワースポットとして有名です。誰もが社に後ろ側にまわって岩にふれ、そして置かれている砂をもって帰ります。
正しい手順は稲佐の浜へ行って砂をいただいてきてから、出雲大社を正しいお作法で参拝し、最後に素鵞社でお砂をいただくということらしいです。
自分は砂はもっていなかったので、いただくのは止めておきました。ズルするのも、神様がご覧になってますからね。
神楽殿で大しめ縄の迫力を味わう
本殿のある敷地を出て、お隣の神楽殿にやってきました。
こちらでも2礼4拍手1礼でお参りです。
ここは大しめ縄で有名ですね。その巨大さは下からのアングルの写真ですと、よく分かりますよ。
ぜひ現地で様々な角度より、この迫力ある大きさを確かめてみてくださいね。
参拝には時間に余裕を
今回ご紹介したコースですと、ゆっくり歩いてもだいたい1時間ぐらいでまわれました。
みどころいっぱいで楽しい散策でした。
境内にはこの他にもたくさんの神様が祭られています。
周囲にも魅力的な社があるので、せっかく出雲大社にいらしたのであれば時間に余裕をもたれて、ゆっくりまわられるのがおすすめですよ。
出雲大社の大遷宮の歴史を目撃した地元ブログ主
出雲大社の60年に一度の大遷宮が終わったと聞き、2008年に大遷宮が始まり神様が仮の場所に移られたあと御本殿が公開されたときのことを思い出しました。
夏の暑い最中に本殿拝観のため参道に連なる長い行列に加わり、順番を待ちようやく見れた本殿の中を今でもありありと覚えています。
あくまでも神様の住まいなので拝観する服装はジーパンやサンダルは控えるなど決まりもあり、普段は神職の方しか入れない本殿なのでとても緊張しました。
神職の方に案内された御本殿で一番目を惹かれたのは、天井に大きく描かれた『八雲之図』。
250年以上前に描かれてから一度も塗り直されていないらしいのですが、直感的にサイケデリックと感じるほど鮮やかで迫力の極彩色で描かれています。
八雲と言いつつ、よくよく数えると七つしかない雲の謂れは日光東照宮でも使われた昔ながらの呪術のようなもので、あえて完成させないことでまだまだ先が続いていくことを祈りを込めてあるそうです。
今でも本殿で話された『未完だからこそ未来がある』と言う言葉を天井の極彩色の雲とともに思い出します。
大遷宮以前、出雲大社をお参りする人はそれほど多くなく門前通りはシャッターを閉めるお店が殆どで、お土産屋さんも宿泊施設もどんどん減って『この店も今年で最後だわね』という話が度々聞かれるほど寂しいものでした。
それがこの大遷宮と一緒に縁結びで地元を盛り上げる動きが広まり、門前通りの町並みや参拝される人の多さも180度と言っていいほど様変わりしました。
現在も出雲大社と同様、街も新しく生まれ変わり続けています。
次の大遷宮は60年後。どんな未来が続いていくのか想像もできません。
出雲大社のアクセス・施設情報
- 住所: 島根県 出雲市 大社町 杵築東 195
- 電話: 0853-53-3100