松江市登録歴史的建造物の魅力『出雲ビル』『かげやま呉服店』『國暉酒造』『山口薬局』
平成28年に創設された松江市の制度に、
「松江市登録歴史的建造物🏛️」というものがあります。
”歴史的に貴重な建物は取り壊したりせず街作りに活かそう”という趣旨の制度で、
登録されれば保全支援助成💰を受けることができます。
登録後10年間、外観や主要構造部の修繕・回収の費用の一部を松江市が負担してくれるのです。
歴史的価値のある建物がきちんとした形で維持され、実際に使用され続けていることももちろん素晴らしいですが、
散歩や買い物🍀といった生活の中でそれらを眺めることができるのはとても素敵なことですね。
街歩きしながら触れることのできる「松江市登録歴史的建造物」をピックアップして紹介します🏛️。
『出雲ビル』
「松江市登録歴史的建造物」第1号は、白潟本町にあるコンクリート造の『出雲ビル』です。
外壁の意匠や窓の形、バルコニーが非常に洒落ていてモダンでありながら、「出雲ビル」「いづビル」という右から読む看板からクラシックな香りのするビルです🏢。
このビルが大正時代からあったことや、現在も貸しビルとしてテナントが入り営業していることを考えると、ビルが経てきた”長い歴史”と”人の営み”を感じます🕰️。
現在は、
などのテナントが入っています。
1Fの『inherit』では、出雲ビルのイラストが入ったバッグが販売されていますので、出雲ビルファンの方は要チェックですよ。
白潟天満宮や天神町商店街が周辺にあるので、お参りや買い物ついでに立ち寄ることをおすすめします。
『かげやま呉服店』
カラコロ工房にほど近い『かげやま呉服店👘』は、「松江市登録歴史的建造物」第3号です。
こちらの『かげやま呉服店』は、明治時代に第三国立銀行松江支店💰として建築された建物です。
写真からは判別しにくいのですが、瓦の部分に「三」という文字が残っています。
土蔵風建築は国立銀行特有のもので、鳥取県倉吉市に残る第三国立銀行倉吉支店も同様の外観です。
また、銀行という特性上、防犯効果を高める重厚な雨戸が取り付けられている点にも注目です👀。
『かげやま呉服店』は明治19年創業の老舗ですが、昭和45年にこちらの建物で松江店をオープンさせています。
古くからの古典柄をメインに取り扱っておりその他にも、
- 着物の購入
- レンタル、
- シミ落とし
- 丸洗いなどのメンテナンス
- 着付け教室
などを行っています。
『國暉酒造』
『かげやま呉服店』から末次公園方面に少し歩くと見えてくるのが、「松江市登録歴史的建造物」第8号の『國暉酒造🍶』です。
江戸時代後期に建築された木造二階建の町屋は、現在は『蔵しっく館 國暉』として、國暉酒造の日本酒🍶を試飲しながら購入するための立ち寄り所として生まれ変わっています。
壁にぐるりと沿ったカウンターを巡り、利き酒師と相談しながら、ショーケースの中から好みに合ったお酒を選びましょう。
カウンター脇に並ぶ樽や杯といった当時の品々や吹き抜けの二階を眺めながら由緒あるお酒を選ぶのは、とても贅沢でスペシャル✨な気分になれますよ。
『山口薬局』
最後に紹介するのは、「松江市登録歴史的建造物」第11号の『山口薬局』です。
『山口薬局』は、正式には『山口卯兵衛商店』と言い、開業は江戸時代という非常に歴史のある漢方薬局です。
こちらの建物は明治時代の町屋建築で、外観ももちろんですが、内装もクラシカルで見所の多い建物です。
陸軍軍医の松本順が書した『橘泉堂』という店名の額装が、現在でも掛けられています。
実際に使われていた薬箪笥には小さな引き出し一つひとつに取手の金具がついており、使い込まれた木の風合いと相まって、箪笥の前に立つと小説の舞台📔に足を踏み入れたような気持ちになります。
松江市民にはお馴染みの小泉八雲は、こちらで購入したビールを愛飲していたそうですよ。
漢方薬局として現在も営業を続けており、漢方薬の他にも島根県産えごま茶や生姜茶を取り扱っています🍵。
また、蔵から出てきた掘り出し物のガラス器を店頭で販売している点にも注目👀です。
明治・大正・昭和期に実際に使われていたガラス器は、今では手に入りにくい貴重な品ばかりです。
レトロなガラス器が好きな方は、是非立ち寄ってみてください😍。