雰囲気抜群の古民家で喘息になり、高性能リノベーション古民家で完治した話

2022年12月18日古民家暮らし

これは、雰囲気は良いけど古くてボロい古民家から、再生したハイスペック古民家へ引っ越して健康を取り戻したという話です。個人の体験談として読んでくださいね。

戸建て古民家物件が好き

弊家の家族、一戸建てが好みなもんでして、引っ越すたびに戸建て賃貸に入居していたんです。

たとえば島根に移る前の奈良県で住んでいたのは築30年くらいのそこそこまともな戸建て物件でした。土地柄から温暖な気候でしたので特段問題もなく快適に住んでおりました。

そこから移住のため島根県松江市に引っ越した際には、築60年越えの古民家を選びました。とにかく雰囲気が最高に良かったのです。

なんと素晴らしい雰囲気の古民家でしょう

この最高に雰囲気のいい松江の古民家に引っ越したのは2015年11月でした。

家族が次々と病に倒れる

引っ越した直後の冬にいきなり家族全員で寝込んだところからスタートし、2016年はとにかくひたすら風邪を引き続けた年でした。この頃の自分のFacebookのログを「風邪」で検索するとこんな感じです。

その後も2016年〜2017年はとにかくひたすら風邪を引き続け、やはり年末に家族全員でダウンして終わるというどうしようもない状況でした。

おかげでこの間、イベントのドタキャンも何度もしてしまい大変気まずい思いをしました。自分で開催した催しにも参加できなかったりしてたのでほんとどうしようもない。その節はほんとスイマセンでした。

この頃から春先に咳(ゼーゼーを伴うやつ)をするようになり、2017年のGW頃に病院でついに「気管支喘息です」という診断をもらってしまったのでした。

そして2017年の後半にもやはりゼーゼーを伴う喘息の発作を起こし、ついには「セキをしすぎて肋骨を骨折」なんてことに。

一体この先どうなるんだろう…と思っていたのがこの頃でした。

なぜこんなに病気がおきた?

島根に移る前(奈良県)ではこんなに病気はしていませんでした。

いったいどうなってるのと考えますと、はっきりとした原因はわからないのですが、寒さとカビが原因だったのではないかなと。それと山陰の気候も付け加えておきたいと思います。

ものすごく寒いお風呂場

とにかくこの古民家めちゃくちゃ寒かったということだけはよく覚えています。隙間風だらけでほぼ野外の気温と同じと言ってもいいくらい。古いタイルのお風呂がとくに寒かった…。脱衣所に石油ファンヒーターを置いてお風呂場を温めてから入るというような状況でした。

とにかく寒いので石油ファンヒーターとエアコンをガンガン動かしていたのもあり、結露がひどかったです。アルミサッシはいつもびちゃびちゃ。断熱材などほとんど入ってないでしょうから、壁の中なども多分結露していたんだろうなあと想像します。

そして、両側に家が近接していたことと、南側が林になっていたのもあり、風通しや日当たりが非常に悪い。そもそもただでさえ山陰は曇りや雨ばかりで晴天が少ないのですから、つねにジメジメしていて家の中はカビだらけでした。この家に住んでいる間に、いくつも靴やバッグの類をカビで駄目にしてしまいました。

再生「ハイスペック古民家」づくり

2017年には「もうアカン、引っ越そう」ということになりました。この時にはもう出雲への移住(永住)を決めていたこともあり、賃貸ではなく持ち家をたてることにしたのでした。

この後いろいろ縁があっていわゆる「古民家リノベーション」をすることになりました。このあたりの話はこのブログにいろいろ書いていますので、気が向いたら読んでみてください。

懲りずにボロ古民家を選んでしまうのだった

まあとにかく、前述のように古民家で大変苦労をしましたので、リノベーションするのであれば、苦労をしない古民家(笑)がいい!というわけで、もっとも重視したのは断熱の性能でした。床板を安いのにしたりクローゼットのドアを省略したりと、ほかのコストを削って基本性能に回した感じです。タイトルにはハイスペック古民家とありますが少々言い過ぎかもですね。

大切な事なので重ねて書きますが、断熱工事や基礎工事といった部分はあとから変更することが困難です。もし家を建てる機会があれば、コストをかける部分はよくよく検討することをおすすめいたします。

この頃、建築会社の人が「これは明確には言ってはいけないことだし、あくまで話のネタ程度に聞いてほしいんですが、喘息のひとが性能の良い住宅に移ると症状が改善することが結構あるらしいですよ」等と話していて、そんなことがあるもんなのかなあとは期待しつつも思っていました。

そして再生した古民家で

2018年2月に、完成した新しい家に引っ越しました。

住んでみるととにかくあたたかいという実感。以前の古民家とはまったく比較になりません。そして24時間換気やエアコン24時間稼働のおかげか、空気がきれいだと感じました。

リビングはいつも過ごしやすい気温

こうして家族ともども、2018年はほとんど風邪をひきませんでした。年末年始になっても身体を壊すことなく過ごすことができました。

そして、タイトルの通りです。2020年初春にいたるまで、気管支喘息の発作が一度もおきていません!これが一番うれしいことです!

追記:2022年、ついに呼吸器内科より、完治の診断をいただきました!

いずれにしても、「ハイスペック」とまで呼べるかどうかはわからないにせよ、現実的に快適な家になったことは間違いありません。

終わりに

折しも空き家の活用や古民家再生といったフレーズをよく聞くようになりました。しかし古民家というのは家の性能だけで言うならとても厳しいものだと思います。

家は一生のモノです。そして家の性能は本当に重大です。ということは家を建てる・購入するというのは一生の健康を左右するものなのですね。つくづくこのことを自分と自分の家族が大変な思いをして学びました。

雰囲気はありつつも寒くて辛い古民家に気合と根性で住む…というのももちろん選択肢ではあります。わたしにはその根性は無かった(けど古民家が好きだった)のでガチ古民家リノベーション(=ハイスペック古民家)という道を選びました。

そんな古民家再生に興味を持つ人へなにか役立てばとこの記事を書くものです。