古民家から発掘された古道具たちを活用
リノベーション前の古民家から古い道具の数々を引き受けることになりました。
ただそのまま使うのもいいですが、現代の暮らしに馴染むように古道具も新しくリノベーション(リメイク)してみました。
古道具の発掘現場
家のリノベーションに着工することになった当初、我が家には母屋とは分かれて建つ別棟がありました。
平らな土地が少ないので駐車場を確保する目的で別棟は取り壊すことになったのですが、その際に工務店さんから「別棟に昔のものが沢山ありますけど要りますか?」といわれたので古いもの好きな私はワクワクしながら建築現場にある別棟に向かいました。
現場についてみると8畳くらいのスペースに色々なものが積み上げられていました。
古い道具が好きな私には宝の山。眺めるだけで気分は有頂天になっていました。
部屋の中には戦前から使われていたような古い時代のものばかりで、穴が開いた長火鉢・引き出しが欠けている小箪笥・餅箱・木でできた蒸し器・こたつ(こたつ用布団もあり)・手箕と呼ばれる農機具、変わったものではお米の相場表などもありました。
一緒に来ていたIC(インテリアコーディネーター)さんに新しく建てる家に使える物があれば相談に乗りますと言われました。
たまたまその場に古い農家の道具に詳しい方もいて色々教えてもらいながら使えるものを物色する中で一見何に使えるの?というようなものが多くあったのですが、ICさんが住宅に利用するため色々な提案してくださいました。
引き出しが欠けている小箪笥→引き出しをトレイとして使いディスプレイに使ったら?
蒸し器→壁に埋め込んで棚に使ったら?(ニッチと呼ぶそうです)
蒸し器のむしろ?→はがきの額
昔のこたつ→ガラスを置いてテーブルにしては?
なにかに使えるかもしれない!と、ほとんどのものを捨てずに古い道具をとっておくことにしました。
そんなに使うの?!と工務店さんに驚かれてしまいました。
牛小屋からも
もう一つ別棟以外にも牛小屋を取り壊しました。中にはガラクタしかないといわれたのですが、ガラクタ好きな私は興味をくすぐられ解体されたものが置いてある場所に行くと、牛に引かせる鋤・大工道具・竹で編んだ籠・木製の手押し車など少し手を加えれば使えるものがたくさんありました。
利用しないなんてもったいない!!と思いアレンジして新たに活用することにしました。
ひとつ例として紹介すると、牛小屋を潰した後から見つかった手押し車は見つけた時にはボロボロで荷物を置く板も外れている箇所がありましたが、タイヤはちゃんと回ってまだ使えるようでした。
形がなんとも可愛く素敵だったので、もっと綺麗にして我が家の看板手押し車にしようと思い立ち、板も修理して郵便ポストのように明るい赤色のペンキを家族みんなで塗りました。
ペンキを塗ってきれいになった赤い手押し車を見て子供が「アカネちゃん」と名前を付けしました。今は果樹園への荷物の運搬や、物干しなどに活躍中です。
古いものが好き
昔からアンティークや古いものがとっても好きです。
前の持ち主に寄り添われながら使われてきたものは、その古いものが経てきた時間を感じます。
頑丈に作られていているものが多く職人技でつくられたや細工や装飾の細かさもみられるのも楽しいです。
時を経て丸みを帯び色にも深みが出て、喋りだしそうなほどの存在感を感じることがあります。
自分の終の棲家に最大のアンティークである古民家を選んだのも当然だったのかもしれません。
一つ一つの古道具は次の記事でご紹介します。