須佐之男命の御魂を唯一祭っている『須佐神社』最強のパワースポット『大杉さん』

出雲のスポット

須佐神社は、出雲市佐田町にある有名な神社です。スピリチュアリストである江原啓之さんによって、日本一のパワースポットとして紹介されたことで、全国に知れ渡る神社となりました。

そんな須佐神社に雪深いなか、実際に行ってきました。

須佐神社は須佐之男命が御祭神の歴史ある神社

雪の中の須佐神社鳥居
雪の中の須佐神社鳥居

まずは、須佐神社の歴史やご祭神についてご紹介します。

須佐神社の歴史

須佐神社(須佐大宮)について書かれた看板
須佐神社(須佐大宮)について書かれた看板

須佐神社は、この佐田の土地を気に入った須佐之男命(スサノオノミコト)が、自分の御魂を鎮めたことによってできた神社だと言われています。

須佐神社は、奈良時代より、須佐社、須佐神社、十三所大明神、大宮大明神、須佐大宮、出雲大宮と、幾度か名前の変遷がありました。そして、明治4年には現在の須佐神社という名前に制定されます。

御祭神は須佐之男命(スサノオノミコト)

須佐神社の御祭神は、日本神話に登場する須佐之男命。須佐之男命を祭っている神社は数多くあるものの、御魂が鎮められている神社は須佐神社だけです。

須佐之男命は、イザナギとイザナミの息子。天照大神(アマテラスオオミカミ)を姉に持つ勇敢な神様ではあるものの、荒々しい性格から、高天原を追放されてしまうという日本神話内の問題児ともいえる存在でもある神様です。

ですが、高天原を追放された須佐之男命は、出雲の国で暴れていたヤマタノオロチを退治し、人々の英雄ともいえる存在になります。そのうえでヤマタノオロチから助けた稲田比売命(イナタヒメノミコト)を妻としたうえで、人々の英雄として出雲の地に留まるのです。

ちなみに、以前にご紹介した八重垣神社も、御祭神は須佐之男命夫婦です。

「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を」

日本で初めての和歌としても知られている、この句も須佐之男命が詠んだものです。この句によって、「八雲」が出雲を象徴する言葉になったといわれています。

ちなみに、須佐神社には、妻の稲田比売命(イナタヒメノミコト)、妻の両親の足摩槌命(アシナヅチノミコト)、手摩槌命(テナヅチノミコト)も祭られています。

パワースポットも存在する須佐神社境内

では実際に、須佐神社境内を写真とともに見てみましょう。

豊磐間戸神・櫛磐間戸神を祭る隋神門

【須佐神社境内】鳥居をくぐると隋神門が見える
【須佐神社境内】鳥居をくぐると隋神門が見える

鳥居をくぐると見えてくるのが、隋神門です。

【須佐神社境内】豊磐間戸神・櫛磐間戸神
【須佐神社境内】豊磐間戸神・櫛磐間戸神
【須佐神社境内】豊磐間戸神・櫛磐間戸神
【須佐神社境内】豊磐間戸神・櫛磐間戸神

隋神門内部には、左右に豊磐間戸神(トヨイワマトノミコト)と櫛磐間戸神(クシイワマトノミコト)が祭られており、須佐神社内に悪いものが入ることを防いでいます。

重要文化財に指定されている本殿

隋神門から神社内部に入ると、見えてくるのが須佐神社拝殿です。拝殿では、おみくじを引くこともできます。

拝殿の奥に須佐神社本殿がある
拝殿の奥に須佐神社本殿がある

須佐神社の拝殿の奥に、島根県の重要文化財にも指定されている本殿があります。

本殿は、戦国時代である1554年に、出雲地区を治めていた尼子晴久氏が改築したものです。その後江戸時代末期の1861年には、松平定安氏によって修築され現在の姿になりました。

拝殿の右を歩いて奥に進んでいくと、左手に本殿が見えます。

【須佐神社境内】左側にあるのが須佐神社本殿
【須佐神社境内】左側にあるのが須佐神社本殿

拝殿の奥にあるために気付かれにくい建物ではあるものの、原始的な大社造りの姿を現在に伝える貴重な建物です。

スピリチュアリスト江原啓之氏により有名になった最強スポット「大杉さん」

【須佐神社境内】本殿裏手にある大杉さん
【須佐神社境内】本殿裏手にある大杉さん

本殿の横を抜けて裏手に回ると見えてくるのが、「大杉さん」と呼ばれる立派な杉です。

スピリチュアリストである江原さんによると、この大杉さんの周りが最強のパワースポットだそうで、多くの人が大杉さんからパワーをもらおうと、この場所に立ち寄ります。

【須佐神社境内】大杉さんを見上げると立派さに圧倒される
【須佐神社境内】大杉さんを見上げると立派さに圧倒される

樹齢1300年ともいわれる大杉さんは、幹周りが6m、根周りが9m、高さが21mもある大木で、下から見上げてみると木の高さに驚きます。

須佐神社付近で暮らしていた60代の方に話を聞くと、パワースポットとして紹介される以前の須佐神社は子どもたちの遊び場だったそうで、この大杉さんの周りでも多くの子ども達が遊んでいたそうです。

有名になった当初は、杉の皮を剥ぎ持ち帰る人が跡を絶たなかったようです。

現在では、大切な杉が弱るのを防ぐため大杉さんの周りには囲いがしてあり、直接触ることができません。

ですが、大杉さんに近づくだけでも生命力やパワーを分けてもらえたような、そんな気持ちになります。

全部回ってみても面白い須佐神社の七不思議

須佐神社七不思議の1つ「塩井」
須佐神社七不思議の1つ「塩井」

須佐神社をぐるっと回っていくと、七不思議と書かれた看板を見ることができました。

須佐神社には、塩ノ井・相生の松・神馬・落ち葉の槇・影無桜・星滑・雨壺という七不思議が存在しており、須佐神社境内で見られるものもあります。

この塩ノ井は、須佐之男命自らがこの池の水を使って、土地を清めたといわれています。

出雲大社近くの稲佐の浜とつながっているそうで、満潮時には潮の花がふくそうです。満潮時に塩ノ井を覗いてみるのもいいかもしれません。

【須佐神社境内】七不思議の1つ「相生の松」
【須佐神社境内】七不思議の1つ「相生の松」

大杉さんの反対側では、七不思議の1つである相生の松の跡を見ることができます。

相生の松とは、男松と女松どちらも持っていた木のことで、相生の松自体は枯れてなくなっており、今見ることができるのは跡だけです。

須佐神社へのアクセスと駐車場

須佐神社は出雲市佐田町にあり、JR出雲市駅からバスや車で40分近くかかります。ただし冬場は写真からもわかるように、雪が多くスタッドレスタイヤ必須です。

須佐神社専用の駐車場は、20台ほどあります。

須佐神社のすぐ隣には、「出雲須佐温泉ゆかり館」という温泉宿もあるので、温泉に入ってから帰るのもおすすめですよ。

須佐神社公式サイト